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第1次試験が4科目の科目制(受験外国語の筆記試験と3科目の邦文試験)になって、
邦文試験(日本地理、日本歴史、一般常識)の比重がますます重くなってきましたが、
本日は、2006年度の邦文試験の出題傾向を分析し2007年度受験の対策を示したいと
思います。
その際、2006年4月に国土交通省より発表された<通訳案内士試験ガイドライン>と
比較対照しながら検証することがポイントとなることは言うまでもありません。

今日は、第1回目として<日本地理の傾向と対策>です。

●<日本地理の傾向と対策>

【1】ガイドライン

 (1)邦文試験全体についての試験方法
   日本地理、日本歴史及び一般常識の筆記試験については、極端な難問とされる
   ような問題を避け、日本の地理、歴史並びに産業、経済、政治及び文化につい
   ての主要な事柄(日本と世界との関わりを含む。)であって、訪日外国人旅行
   者の関心の強いものに関する知識を問うものとする。

 (2)日本地理の免除規定
   旅行業務取扱管理者試験に合格した者が通訳案内士試験を受験する場合は、日
   本地理の科目についての筆記試験を免除する。

 (3)試験実施細目
   1.試験時間は40分とし、問題の数を40問程度とする。
   2.解答方式は、選択式(マークシート方式)とする。
   3.極端な難問とされるような問題を避け、日本の地理についての主要な事柄
    (日本と世界との関わりを含む)であって、訪日外国人旅行者の関心の強い
    ものに関する知識を問うものとする。
   4.内容は、中学校及び高校の地理の教科書並びに地図帳をベースとし、地図や
    写真を使った問題を3割程度出題する
   5.毎年の出題レベルをできる限り同じにするため、平均点が60点程度となる
    ような出題に努める。

 (4)合否判定
   合否判定は、平均点が60点程度となることを前提に、概ね60点を合格基準点
   として行う。

【2】2006年度出題傾向分析と2007年度受験対策

 (1)総括
   問題数はちょうど40問。極端な難問は見当たらず、概ね中学・高校の「地理」
   の教科書に載っているような日本地理についての主要な事柄であった。

 (2)詳細分析と対策
   大問1~3には「地図や写真を使った問題」が出され、合わせると34点。ガイド
   ラインの予告通りまさに「3割程度」出題された。当然この傾向は今後も続くこ
   とが確実で、地理を学習する際は、地図帳やインターネットを活用して、必ず視
   覚的に確認しながら進めることが肝要である。

   大問1の「日本を代表する自然景観」にして「第一級の観光資源」はガイド試験
   の定番である。とりわけ、釧路湿原とタンチョウ、尾瀬ヶ原とミズバショウ、白
   神山地(青森・秋田県境)とブナの原生林、阿蘇山とカルデラ、秋吉台のカルス
   ト台地、富士山と成層火山という組み合わせはこれまで何度も出題されている。

   また問6の国立公園についても、過去6年間、直接的に出題されなかった年は
   2004年のみであり、この学習をおろそかにすることはできない。

   大問2の「政令指定都市」、大問3の「日本の河川」に関する出題は、どちらも
   2005年度から見られる新しい切り口である。

   通訳ガイド試験の性格上、「観光地理」という性格を色濃くとどめながらも、最
   近の日本地理の出題傾向は、県庁所在地や都市の緯度・経度をたずねたり(2005年)
   産業に関する出題が連続したり(2005・2006年)と、小・中学校の「社会科」の
   ような地理に近づきつつある。
   山・川・湖・平野・盆地・海・島・半島など、地理の基礎的知識を試す問題は今
   後も出題されるだろう。

   受験者の間では、大問4の東京都の新宿から長野県の塩尻まで中央本線を利用し
   て旅行した文章に関する問題を指して、地元の者にしかわからない不公平な問題
   であるとの感想も聞かれた。しかしこの問題も、切り口こそ中央本線での旅であ
   れ、東京都の西部に位置する市の名前を問う問題を除いては、出題内容は諏訪湖
   と甲府盆地およびその周辺地域の地形・気候・産業を問うオーソドックスな問題
   であった。

   地形については、出題される項目がほぼ限定されていると言ってもよい。すなわち、
   リアス式海岸(2002・2003・2005)/カルスト台地(2003・2004・2006)/カルデ
   ラ(2003・2006)/扇状地(2002・2006)/三角州(2002・2006)の5つである。
   また、混同しやすいフォッサマグナと中央構造線も要注意である。

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